最近ニュースでよく登場する「ワグネル」。
今さらだけど、よくわからないという人は多いのではないでしょうか。
この記事では、ワグネルについて出来るだけわかりやすく、簡単にお伝えしていきます。
ワグネルとは何?
ワグネルとはロシアの傭兵集団
ワグネルとは一言で言うと、
です。
ワグネルはロシアのサンクトペテルブルクに本部を置く、「プーチン大統領の事実上の私兵」とも表現されています。
しかし、ロシアでは民間の軍事会社の設立が禁じられているため、公にはされていません。
実際は、装備や経験値からロシア最強の軍隊と言われています。
ワグネルは「プーチンの料理人」が創立
ワグネルの創設者はエフゲニー・プリゴジン氏です。
プリゴジン氏は、過去に強盗で逮捕され服役中のホットドックの屋台を始めました。
その後、食品販売やレストラン経営を手掛ける企業のオーナーとなり、レストランに来たプーチン大統領と親しくなったと言われています。
その後、民間軍事会社ワグネルを創設しました。
外食産業で成功した実業家でプーチン大統領とも仲が良いことから「プーチンの料理人」の異名があります。
見た目はスキンヘッドで迫力がありますね。
ワグネルは刑務所の受刑者で構成
ワグネルの多くは、刑務所の受刑者だと言われています。
刑罰を免除するのと引き換えに、ロシア国内の受刑者を勧誘して、ウクライナ東部バハムートなどの激戦地に戦闘員として送り込まれています。
アメリカ政府によるとその数は、受刑者4万人を含む5万人以上が所属していると推定されます。
ワグネルは何をしている?
ワグネルは民間の軍事組織ですが、ロシア政府の意向のもと活動しています。
ウクライナとの戦争以外でも世界各地の戦争や内戦に関わっています。
ワグネルのこれまでの活動履歴を紹介していきます。
2015年:シリア内戦におけるバッシャール・アサド政権への支援
2018年:スーダンにおけるオマル・アル=バシール政権への支援
2014年リビア内戦におけるハリファ・ハフタル率いるリビア国民軍(LNA)への支援
※(傭兵に加え戦闘機を投入した可能性もある)
2018年:中央アフリカ共和国の内戦における政府支援
2018年:ベネズエラにおけるニコラス・マドゥロ政権への支援
2020年ベラルーシ大統領選挙への介入疑惑
2022年ロシアのウクライナ侵攻でのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の暗殺未遂
ワグネルの反乱とは?
2023年6月23日にエフゲニー・プリゴジン氏がロシア国内で武装蜂起を宣言しました。
ワグナルグループの創設者であるプリゴジン氏が主導したもので「ワグネルの反乱」などと呼ばれています。
ワグナルの反乱の経緯は?
画像引用:西日本新聞
2022年にロシアはウクライナに対する軍事侵攻を開始したが、予想より長期化しました。
その後、ワグネルはロシア国軍の戦いを補完するようになり、注目されていくようになります。
2023年5月に、ロシア国防省がワグナルに対して直接契約を結ぶことを要請、実質ロシア国軍の指揮下に入ることを強要します。
しかし、プリゴジン氏はこれを拒否し関係が悪化しました。
プリゴジンがワグネルを率いて反乱を起こす
2023年6月に、プリゴジン氏SNSでショイグ国防相やゲラシモフ軍参謀総長を批判します。
プリゴジン氏は、下記のように話しました。
ロシア軍指導部を打倒するために必要なあらゆる措置を講じると宣言し、同社部隊の行く手を阻むものは「すべて破壊する」
その後、ワグネル部隊がロシアのモスクワ州に入ります。